ここは『ハナちゃんの動物病院』(犬版)です。
今日は心臓病のお話ですよ。
ワンちゃんの病気はなかなか分かりにくいけれど、咳は心臓病のサインだったりします。心臓が肥大すると、気管を圧迫するから、咳がでちゃうんだって。
でも、咳が出たら必ず心臓病ってわけじゃないから、心配しすぎないでね。
とにかく、妙な咳がでたら動物病院に連れて行ってあげてくださいね。
咳がひどいワンちゃんが来院しました
ワンちゃんも高齢になってくるといろいろな病気がでてきます。
元気そうに見えてもご飯はちゃんと食べていても、病魔がどんどん大きくなりつつあることがあります。
やっぱり、年に1度の健康診断をしておくと安心ですね
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今日、ワクチンで来院したワンちゃんが、最近、咳がひどくなっているとのことです。
2013年11月の診察時に、心雑音はでていたのですが、咳はでていないというので様子をみてたんですが・・・・・・
レントゲンを撮ってみたら、びっくり!
心臓肥大がものすごい!
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これがそのレントゲン
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この図は、心臓病の進行過程を説明しています。
左側から右側へ行くにつれて重症化して心肥大が顕著になります。
このワンちゃんは、2013年から様子をみていたせいかステージDまで進行してしまいました。
もっと早く確認のレントゲンを撮ればよかったと反省しています
飼い主さんが気付ける初期症状は、咳
心臓病では、最初に飼い主さんが気付く症状が咳です。
病院では、心音を聴診したり、興奮時の舌の色の変化などで初期の異常を見つけ出せることもあります。
本当に、早期発見・早期治療が大事だと思いますが、症状がでてないとなかなか次へ
すすめないことがあります
年1回のチェックをおすすめします
読者の方とのQ&A
うちの子も、たまに乾いた咳をするので病院で診てもらいましたが、(心音には)雑音なしで異常なしとの診断でした。
レントゲンでも初期症状がわかるなら、撮ってもらいたいなぁと思いました。
早期に見つけられたら、早く治療できますものね。
コメントありがとうございました。
咳があり、食欲にムラがあるとのこと。
心臓は雑音があっても心肥大がないケースもあるし、雑音がなくても肥大していることもあります。
心電図検査やいろいろな検査を合わせて診断してもらって下さい。
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心臓に関する疾患
動脈血栓栓塞症
心肥大や血管・心内膜の損傷により、心房内で血栓が形成されて起きる症状です。
90%が腹大動脈の後肢へ向かう動脈の分岐部で、栓塞が起きます、血液が滞るために、四肢に麻痺症状がでます。
心臓腫瘍|闘病記|全5話
心臓にも腫瘍ができます。腫瘍の場所によっては、手術で切除でいる場合もありますが限定的です。
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ハナちゃんママからのアドバイス
一見元気そうにみえても、少しずつ病魔が近づいていることがあります。
また咳などの症状がなくても、心雑音がでていることがあります。
病院ではレントゲン上での心肥大などの状況をみながら、治療の必要性を確認していきます。ただ、今回のレントゲンのワンちゃんは、雑音がでてから症状がでるまで結構な時間がたっています。そして、咳が出始めた時は、もう、末期に近い状態でした
この経験から、それ以降の飼い主さんには、検査の必要性を説明しています。
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【Withdogより】ここでご紹介したのは、病気を疑ってみる初歩的な知識です。もしもご家庭のワンちゃん、ネコちゃんに該当する症状があったら、すぐに動物病院を受診なさってください。
日光どうぶつ病院
ハナちゃんママが獣医さんになった理由は?
ハナちゃんが看板犬になった理由は?
【獣医師が犬を飼うということ】ハナがうちにうちにくるまで
▶ハナちゃんママ:犬 の診察記のご紹介
▶ハナちゃんママ:猫 の診察記のご紹介
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――次話――
【リンパ腫】【体表リンパ節】
飼い主さんの触診で気付く場合も
今日はリンパ腫のお話です。
悪性腫瘍の中では比較的多い病気。
猫では、「その日がくるまで生きようず」で闘病記が連載中です。
体表に近い部分で発症するので、飼い主さんが発見することが多いです。
発生が多い犬種もあります。
定期的に体を触ってあげてください。
――前話――
【アトピー】【アレルギー検査】
新しいカイカイ対策
検査の結果、大好物のトマトが食べられないと分かったハナちゃん。
牛肉もダメなのでフィラリアの薬も、大好きなチュアブルから錠剤に。
――因みに我が家は、
牛肉のアレルギーのため、牛革の首輪もダメでした。
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この記事は、まとめ読みでも読むことが出来ます。
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――ハナちゃんの動物病院(犬)・初回の記事です――
【尿石症】
膀胱炎や、尿経路の結石による痛み
膀胱炎などの症状から、発覚します。
場合によっては手術が必要になり、命にかかわることもある怖い病気。
意外に多いし、予兆もあるので、気を付けてあげてください。
ペットの闘病についてのヒント
臨床現場から見た、良い獣医師の選び方
”良い”獣医師選びは、飼い主の責任でもあります。
目的は常に動物の病気を治すこと。
そのために獣医師は何をすべきか?
そう考えると、自然に”良い獣医師”とは何かが分かってきます。
現場を知るからこそ出来るアドバイス。
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出典
※本記事は著作者の許可を得て、下記のブログを元に再構成されたものです。