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【まとめ】突然の癲癇発作に驚いた【ろくすけの闘病記①】

【関連コンテンツ】

ろくすけの闘病記:
癲癇(てんかん)|
はじめに、1話~6話
ろくすけの闘病記①

Review
カテゴリー:闘病記
作者:きづあすか

本話『ろくすけの闘病記』は、突如『癲癇(てんかん)』を発症した、老犬ろくすけと飼い主である母ちゃんの闘病をエッセイとして綴ったものです。

本章は、病気発症直後から始まり、それからの9か月を記した全7話です。

――概要――
犬の癲癇(てんかん)は、およそ100匹に1匹が発症するようです。1%を多いと見るか少ないと見るかは、考え方次第でしょう。
この病気は一度発症すると、多くの場合その発作を繰り返すようになります。
一説では、癲癇の発作は時間的なサイクルがあり、10年以上のサイクルを持つ個体ならば、一生に一度も発症しなかったり、一生に一度だけということもあるのだとか。

わが愛犬のピーチーも癲癇を発症した一人(一匹)なのですが、この病気の特徴は、その発作の激しさにあると言ってよいでしょう。作者の、きづあすかさんも作中でこう語っています。

『あの病態は、飼い主の心を乱します』

そう、癲癇の発作(大発作)は見ているだけつらいのです。
本闘病記は、その癲癇との闘い(もしかしたら、つき合い)を、独自の視点で、ときに可笑しくひょうひょうと書かれていることが最大の美点です。恐らく、同じ病気と対峙する飼い主さんたちに、希望をあたえるように綴られています。

愛犬でこの病気を体験した身で言うならば、「ありがとう」と感謝したくなるような闘病記です。もしかするとエッセイと言った方が相応しいかもすれません。

できれば、うちの子の闘病のときに読みたかった……

【目次】

 はじめに

はじめに|わたしがこの闘病記を書き始めた理由

今日から、きずあすかさんの愛犬、ろくすけ君の闘病記を連載します。
病名は癲癇。ある日突然に発症しました。
「あの病態は、飼い主の心を乱します」
その言葉に、経験者の方は皆うなずくことでしょう。
初回は、闘病記を残す理由です。

● 

 3月15日 ~ 12月20日

1話(1/6)|3月15日|衝撃の初発作

深夜、突然の癲癇初発作
痙攣が止まると、吠えた。
「ワオーン ワオーン ワオーン」
1分以上も。
本人は何が起きたのかわからず、パニック状態なのだ。
そして、よたよたと起き上がると、
歩く、歩く、歩く
これが、ろくすけの闘病の始まりでした。

2話(2/6)|5月18日 午後2時過ぎ|再発してしまった
(投薬開始:ゾニサミド)

前回発作から約2か月。2度目の発作が起きてしまった。
症状は初回とほぼ同じ。
癲癇の診断は1度では難しい。
だからこの2度目で確定診断となり、薬を処方された。
その名は、ぞ・に・さ・み・ど
――なんか、おどろおどろしいね。
さあ、薬を飲もう。

 ▶(追記)ゾニサミド

ろくすけ君の経過は、うちのピーチーとほぼ同じ。
うちもゾニサミドでした。
「仮面ライダーに出てくる怪人みたいだな」
と思いました。
癲癇は周期性があって、それが問題と言われました。
次が20年後なら、もう寿命を過ぎている。
5年後でも治療の必要はない。
短い場合は治療の必要があるとのこと。

● 

3話(3/6)|7月25日 午前3時半|3度目、覚悟せねば

2回目発作から更に約2か月。3度目の発作。
――2か月周期か?
頭を起こそうとした瞬間だった。
混乱してかあちゃんの手を本噛み!
「痛!」
それからは、前回同様歩く、歩く、歩く……
薬の処方が増量になった。
次の発作も来るのかなあ?
怖いなぁ……

4話(4/6)|8月26日 午後2時半|とうとう昼の発作!

初めて昼に発作がきた。
しかし、幸い軽症だった。
頭を高くしてやり、徘徊しても良いようにサークルをセット。
何度か経験をすると、いちいち驚かなくなるし、手際も良くなる。
――ショックではあるけれど。
気付け薬は、ごはん。
食いしん坊に感謝!

5話(5/6)|9月29日 午前3時|周期が短くなってきた
(頓服:ホリゾン)

深夜3時、久しぶりの発作。
防水シートがあるから、失禁してもへっちゃらだ。
徘徊に備えサークルを用意する。
と、ろくすけはその中で、ぐるぐるぐる。
気付け薬のごはん。
――はい、完食!
慣れてくる。驚かなくなる。
でも、発作の間隔は短くなった――

6話(6/6)|12月20日 午後2時半|あと少しで最長記録だったのに

1章の最終話。
昼の発作。前回から約3か月。
発作が起きない最長記録を更新しかけていたのに――
すぐにサークルに誘導、介抱する手順は手馴れたが、見守る気持ちに慣れはない。
ろくすけ、不安そうな表情。
次の発作はいつだろう?
飼い主は祈るだけだ。

【予告】ろくすけの闘病記

――連載開始前日の予告です――
癲癇(てんかん)をかかえた犬は、意外に多いですね。
我が家のピーチーも、一連の病気は癲癇の発作から始まりました。
見た目が劇的なので、飼い主は驚きますね。
「死んでしまうのか?」
救命救急に電話する手が震えたのを覚えています。
――明日から連載します。
ろくすけ君の闘病記。 

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――次のまとめ読み②に続きます――

作:きづあすか
コメント:高栖匡躬 
 ▶きづあすか:作品一覧
   

――次回のまとめよみ――

癲癇(てんかん)の発作は、しばらくおさまったと思うとまたやってくる。
最初の頃ほどの衝撃はないけれど、この病気は飼い主の心を揺さぶる。
そして、癲癇に加えて腎不全を発症。
私よ 平常心・平常心・・・

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