ピーチーの闘病記:癲癇(てんかん)編
ピーチーを病院に連れて行くために思いついた『ソフト・キャリーバッグ』。
早速次にタクシーを呼んだときに試してみました。結果は記事をご覧下さい。
病気は深刻ではありましたが、飼い主が悩んだからと言って治るわけでもありません。なるべくその病気と長く付き合えるように、肩ひじを張らないで行こう。頑張らないで自然体でいこうと思っていました。そして楽しくいこうとも。
当時のブログより
※文体は執筆当時のままです。
前回に続いて『ソフト・キャリーバッグ』のお話です。
このソフト・キャリーバッグが実現するまでには、少しだけ曲折がありました。
このバッグは愛犬を安全に運ぶためのもの。何でもいいというわけにはいきません。
では、どんなバッグならいいのか?
ソフト・キャリーバッグの要求仕様
以下がこのバッグに求められる要求仕様です。
【要求仕様】
1.ピーチーが入れるほどのサイズである事
2.ピーチーを入れたままでも持ち上げられる堅牢性
3.バッグの上から、しっかりと抱きしめることができる柔軟性
4.万が一、オシッコをしても外には染み出さない耐水性
5.汚れても傷がついてもお財布が痛くない、ほどほどのお値段
早速試してみた
すぐに思いついて買ったのは、世界最大の家具量販店 IKEAのショッピングバッグ(大)でした。
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これがIKEAのバッグ
超コスパ
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これならもし汚れても、買い直せば良いから安心です。何故なら価格は驚きの100円ですからね。 我ながら良い思い付きです。
しかし、ピーチーをこのバッグに入れてみたところ、早々にうちの奥さんからダメ出しです。
「ブルーシートに入れて、飼い犬を山に捨てに行くみたいね」
うーん、確かにそうです。
IKEAは機能を満たしてはくれますが、他人からはきっと愛犬を粗末に扱っている”鬼のような飼い主”にしか見えないでしょう。もしかすると別の意味で、乗車拒否されてしまうかもしれません。 良いアイデアと思ったのに――
そうこうしているある日、仕事に行っていたうちの奥さんが「良いものを見つけた」と言って帰ってきました。
それは、ピーチーにお似合いの可愛いピンクのバッグでした。
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ピンクのバッグ
ピーチーにお似合い
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我が家の最寄り駅、新横浜駅からの帰り道にある『新横浜プリンスペペ』の催事場で、ハワイアン・フェアーというのをやっていて、最終日に売れ残ったバッグを安売りしていたのだそうです。
早速ピーチーを入れてみると、ジャストサイズではありませんか。
こうして遂に『ソフト・キャリーバッグ』(犬用)が実現したのです。
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特長は
バッグに取って付けたような頭
素敵です
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早速、先日ピーチーが発作を起こした際に、前回困ったことになったあのタクシー会社を呼んでみました。
こんなやりとりになりました。
僕:すいません、一台お願いします。
タ:8分ほどで参ります。
僕:病気の犬を病院に運びますので、犬が大丈夫な運転手さんをお願いします。
タ:ケージにいれていただければ大丈夫です。
僕:専用のキャリーバッグで運びます。
タ:それなら大丈夫です。
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バッチリです。
タクシーの運転手さんも、最初は目を丸くするものの、面白がって後部座席に座る僕たちに話し掛けてきました。
ああ、よかった。
バッグの中のピーチーは少し暑いみたいですが、ちょっとの間だけの辛抱です。
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ピーチーは暑がりなのです
暑がり&寒がりのブルテリア
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ソフトキャリーバッグはDVMs(動物病院の名称です)でも、待合室で注目の的です。
皆さん面白がってくれています。
どうやらビジュアル面でも成功したようです。
僕は”鬼のような飼い主”とは思われていません。
遠目に見ると、こんな感じになります。
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素敵でしょう?
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当のピーチーもご満悦のようです
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これは病院から帰ってきたところ。
タクシーを降りたら早速バッグから出てくるピーチーです。
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ああ、暑かった
お疲れ様、ピーチー
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ピーチーがエスパー伊藤の袋芸を真似したのには、こんな深い事情があったんです。
最後に、世紀の大発明をもう一度ご覧ください。Woof!
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ソフトキャリーバッグ
世紀の大発明
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――癲癇闘病記・発作は嫌いよ(21/31)つづく――
文:高栖匡躬
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――次話――
発作は嫌いよ|22/31
頓服で飲み始めたイーケプラでしたが、効果を実感しました。
それ以前の経過からすると、著効と言ってもいいくらいです。
全ての犬や猫に同じとは思えませんが、当時は新薬で情報が乏しかったために、
情報共有の目的で実際に使用した感想をまとめました。
――前話――
発作は嫌いよ|20/31
通院でタクシーを使う際――
ほぼ間違いなくケージに入れて下さいと言われます。
入れないと乗車拒否に遭うことも。
しかし癲癇の場合は問題が――
発作後は足元がおぼつかず、時に興奮状態で暴れることもあってケージは危険なのです。
そこで思いつきました。
――この連載記事の初回です――
発作は嫌いよ|1/31
我が家の愛犬、ピーチーの癲癇闘病記です。
それはある日突然の発作からはじまりました。
予備知識もなく駆け込んだ救急病院。
発作は1回限りのものかもしれず、まずは様子見だそうです。
――僅かな希望
しかし、発作はその後も繰り返し襲ってきました。
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