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【会うまでドキドキ】イギリス車には、イギリスの犬〜 ~鼻がうちにくるまで~

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うちの子がうちにくるまで|No.35
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撮影&文|ぴょん子
 
今日のお話は

ある日、ソファーでいびきをかいている豚を目撃しました。
――豚??
イエイエそれは、豚ではなく犬でした。
そして私たち夫婦が、ブルテリアという犬種に心を奪われた瞬間だったのです。

やがて、本気で探し始めました。ブルテリアを――
やっとみつけたのが、うちの鼻です。
どうして”鼻”なのかって?
それは読んでみてのお楽しみ。

こんな方に:
ブルテリアってどんな犬?|今まで犬を飼ったことがない|どこから入手するの?|初めて飼うのが不安|皆さんどうやって飼うのを決めるの?|経験者の話が聞きたい

 

今日は、我が家の鼻(はな)のお話をしようと思います。
きっと変な名前って、思われるでしょうね。でも私にとっては、とても大切な名前なんです。その理由も含めて、これからお伝えしていこうと思います。

 

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まずは私と犬について――
私の実家には、私の幼少期から常に犬や猫が家に居ました。
昔ですから、捨て犬やら捨て猫やらがほとんどです。姉がペットショップで買って来たマルチーズもいました。この子は16歳で、私にとって弟みたいな存在でした。
犬猫のお世話係は、私でした。

家族の誰かが、家に持ち込むことがほとんどだったので、自分でワンコを飼うと決意したのは鼻が初めてです。だからもしかすると、私にとって初めてのワンコになるのかもしれません。

鼻との出会いを書く前に、まずは私とブルテリアとの出会いについてご説明しなければなりません。ここが重要なんです。

出会いは突然でした。旦那の車を修理に出すために、修理工場に行ったときのことです。因みに旦那はminiクーパーLOVEでして、行ったのはmini専門の工場です。
事務所に通された私たちがそこで見たのは、ソファにでーんと横たわっていびきをかいている豚でした。

 

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??????
――豚??

イヤイヤ、それは豚ではなく、スタンダードのブルテリアでした。
因みにブルテリアはイギリスが原産で、スタンダードとミニチュアの2タイプがあります。最近見かける子はほとんどがミニチュアで、体重は9~16㎏くらい。それに対してスタンダードは22~38㎏くらいで、もう大型犬の部類です。

初めてお目にかかる犬種。夫婦で一目惚れしたのは言うまでもありますん。
イギリス車には、イギリスの犬〜
(ブルテリアはイギリス原産なのです)
猫派の旦那が、唯一家族に迎えるならブルテリアって言うようになりました。
猫派がいきなりブルテリア? ってかなり不安でしたが…(笑)

当時は旦那の愛猫が亡くなったばかりで、犬など飼える心の余裕もなく、それから3年程はブルテリアとの生活を夢見てイメトレしてましたよ。

旦那の心の傷も徐々に癒えてきて、そこから今度は犬を迎えようということになり、本気で準備をしはじめました。

飼う犬種はもちろんブルテリア。
ネットでいろいろと勉強しました。当時はブログとかが流行ってなかったので、情報はブリーダーのHPとかブルテリアレスキューのHPでした。

 

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ペットショップに行っても、ブルテリアと言うだけで難しい顔をされて、びっくり。
金額を提示されて、またびっくり。社会勉強させてもらいました。

ならば信頼できるブリーダーを探そうと、ネットで愛知県のブリーダーさんを見つけました。我が家は福島県なので、わざわざ出向くわけにはいかず、電話でいろいろ話しをさせてもらってそこの犬舎に決めました。

ブリーダーさんには、ホワイトのアイパンチの子を希望しました。
ブルテリアを飼う人って、まずはホワイトのアイパンチが頭に浮かぶんですよね。
ザ・ブルテリアって感じなのです。

ホワイトのアイパンチは10匹に1匹の割合なので、すぐに希望の子がいるわけではありません。

「次の出産でどうかな?」
と、予約みたいな形になってたのですが、ある日ブリーダーさんが「ちなみに今こんな仔が犬舎に居るんですよ」って見せてくれた1枚の写真がありました。

カラーはレッドホワイト(笑)
希望のカラーとは全然ちがいます。

でも、可愛い写真に一目惚れして「この仔がいい!」って旦那と2人で即決でした。

 

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ブリーダーさんも特にオススメした訳じゃなかったので、びっくりされてました。
もしかしたら、犬舎に残す予定の子だったのかもしれません。
写真越しではありましたが、あれは運命的な出会いでした。

余談ですが、私にとってそれが人生初のネットでのお買い物です。
初めてな上に、それがペットと言うわけですから、もうドキドキもんでしたよ。
現金書留での送金でしたが…ww

ブリーダー所在地が愛知県だったので、仔犬は空輸でやってきました。
当時は名古屋▶福島の直行便がなくなってしまったので、仕方なく北海道経由で福島空港に到着しました。当時は長距離ドライブよりはいいだろうとの判断でした。

我が家から福島空港までは車で15分。
貨物便受け取りコーナーで待機です。

「貨物便? あーモノ扱いなんだ〜」
っていうのを、この時目の当たりにしました。

 

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仔犬は小さなケージに入っていました。まずは扉を開けて様子を確認します。
グッタリ疲れてるかな? と思いきや、仔犬は立派な耳をピーンって立てて顔を出しました。それが初対面の瞬間。今も覚えています。
やっとご対面出来た、幸せな瞬間でした。

そしてついに命名です。というか、もう決まっていたんですけどね。

「この仔に決めた」って、ブリーダーさんにお伝えした時に、数枚送られて来た写真があったのですが、そのお顔が鼻でか写真のワンコみたいだったんです。
写真を見た第一声が、「鼻でか〜」でした。

和名がいいと言う旦那の意見を尊重して、じゃ〜「はなちゃん」にしようとなりました。当時のペットの人気名前No.1でしたがね(笑)
その決定は、すぐにブリーダーさんにも伝えたので、我が家に来るまでの間も、ブリーダーさんには「はな」の名前で呼んでもらってました。

 

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最初、鼻はひらがなでした。

後にmixiやブログで「はな」の名前の由来を聞かれて、「カバみたいに鼻でかだったから〜」鼻でーすって冗談っぽく答えたら、ブルテリア仲間のチャベスくんのママさんが「じゃー鼻たんだね!」って漢字の鼻を命名してくれたんです。

当時はどうして漢字の「鼻」?ってみんなによく言われました。
たしかに鼻なんて、全然可愛くないですよね。
でもビビりで眉間にシワの、いつも困った顔した鼻にはピッタリの漢字でした。

チャベスママさんの方も、当時は平仮名のはなちゃんやら、漢字での花ちゃん、華ちゃんが居たので、見分けやすいかな?って思いがあったみたいです。
私もこの漢字を頭に想うい浮かべながら、名前を呼ぶようにしたら、鼻のキャラが名前にぎゅと詰まって個性が生まれたみたいで嬉しかったです。

さて、鼻が我が家に来た日は7月で、丁度不安定な天気が続いている時期でした。
3日ほどは毎日夕立ちで、雷が鳴り響いている状態。
おまけに我が家は、消防署や救急病院も近くにあるので、サイレンもしょっちゅうです。

お陰で鼻は、騒音にはビクともしない子に成長して行きました。
本当はビビりなのに、鈍臭いから反応しないという話もありましたが――

 

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マイペースだし、親の言う事なんて全然聞かないし、毎日が反抗期で、美味しい物もプラスチックも何でも口に入れちゃうけど、甘えん坊でホントに人間の子供のような娘でした。

ある日鼻と一緒にゴロゴロしていたときのことです。
それは何気ない日常の一コマだったのですが、「あー、鼻は犬だったんだね」ってふと我に返って、悲しくなった事がありました。それくらいに鼻は人間っぽい子でした。

そんな鼻だから、エピソードが沢山あります。少しだけご紹介しますね。

まず、我が家に来た初日のエピソード――
夜、鼻をハウスから出したときのことです。鼻が真っ先に向かった先は、旦那が晩酌中の、日本酒が入ったぐい呑でした。

お酒ペロペロしてました(汗)
子犬なのに――

当然ぐい呑は撤収しましたよ。

それからこれは、ワンちゃんあるあるかと思うんですが――

ある日、宅急便で届いたばかりのフードを、鼻が入れない部屋に入れたつもりだったのですが、ふと気づくと、ドアがうっすらと開いていたのです。

何気に不安がよぎって、恐る恐る部屋に入ってみると……
『あら?見つかっちゃった』って瞳で、こっちをチラ見する鼻がそこに居ました。

もちろんフードの硬い袋を破って、顔を突っ込んで食べてます。
食べ放題の盗み食い(笑)

幸せだったんだろね〜w
ゲップしながら横たわるお腹は、はち切れそうにパンパンでしたよ。

 

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こんな楽しい鼻ですが、12年と6カ月うちにいて、実はもうお空にいってしまいました

最期のお別れのときまで、頑固者で、マイペースで、我が道を歩んだ鼻。
今もその時のことが忘れられません。
それもここに書こうと思ったのですが、やっぱり別のお話にしようと思います。

うちから去っていくときには、うちに来た時とおなじように、沢山の思い出を置いていってくれたので。

ではまた。

 

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――鼻がうちにくるまで|おしまい――

うちの子がうちにくるまで|No.35
犬の名前:鼻(はな)
犬種:ミニチュア・ブルテリア
飼主:ぴょん子
   ▶ぴょん子のたわごと
 
うちの子がうちにくるまで、とは
愛犬を家に迎えるまでの葛藤を、飼い主自身が、自分の言葉で綴ったエッセイです。
こんな効果もあります:愛犬、愛猫を今すぐ100倍可愛くできる、最も簡単な方法
 
犬や猫と暮らすあなたへ

『うちで飼えるかな?』
『きちんと面倒を見られるかな?』

犬や猫を、”はじめて”飼う時、ほとんどの方はこう思ったことでしょう。
平均年齢でいえば、15年も生きる小さな命を預かるのだから当然ですね。
我々はそこで大きな決心をし、葛藤を乗り越えたからこそ、今、犬や猫と暮らしています。

どうかその思いを、忘れないでください。
その時の思いがあれば、我々はどんな時でも犬や猫と暮らしていけます。

【飼えるかなより

――うちの子がうちにくるまで・次話――

学校から帰ると、金色の綿毛みたいな子犬がいました。
親戚のおっちゃんが「はい、あげる」と置いていったのがエリー。
作者にとって、全ての「初めて」がエリーでした。

――うちの子がうちにくるまで・前話――

初めて犬を迎えてから8か月後のこと。
たまたま立ち寄ったペットショップに、先住犬と同じコーギーがいました。
「抱っこしますか?」と店員さん。
『抱いたら終わりだ』と思う作者。
しかし一緒にいた娘2人が、その子犬を抱っこしてしまったのでした。

 

――うちの子がうちにくるまで、第1話です――

昔からいつかはワンを飼いたいと、ずっと夢見ていたんです。
でも、夢と現実の差はでっかいですよね。結局はずっと、実現できずじまい。
――そんな夢を叶えた飼い主さんのお話。
犬との出会いは運命に似ています。

うちの子がうちに来るまで

我が家が犬を迎えるまでの話

 

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