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【念願の3匹目】迎えるよ迎えるよで本当に ~マロンがうちにくるまで~【家族をその気に】

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うちの子がうちにくるまで|No.63うちの子がうちにくるまで_マロン

撮影&文|テンルナマロンお母さん
  
今日のお話は

犬の平均寿命は15年ほど――
我々は自分がある程度の年齢になると、犬を飼うことに躊躇いを感じるようになってしまうものです。何故ならば、この先にやってくるだろう愛犬の闘病や、老犬介護のことまでついつい考えてしまうからです。15年後の自分に、そんな大変なことが出来るのだろうかと――

本話はそんな風に考えていながら、多頭飼いの3匹目を迎えることにした飼い主さんのお話です。

こんな方へ:
動物は好きなんだけど、犬や猫を飼うのは心配|はじめてなので、もう一歩が踏み出せない|同じような経験をした方はいますか?

 3人目の仔犬を迎えたい

2019年10月13日――
この日は我が家の末っ子、マロンと出会った日。
そしてマロンが、家の子になった日です。

我が家にはマロンの前に、ミニチュア・ダックスフントの、テンテンとルナという2人の子がいました。テンテンは家族の反対を押し切って迎えた最初の子。ルナはてテンテンの3年後にうちに来た子です。

(2人がうちにきた時の記事は、後の方でご紹介しています)

ルナを迎えてから更に3年が経った頃のことです。
当初私は自分の歳を考えたらルナが最後の子で、3人目はもう無理だと思っていました。しかし段々と心境に変化が――

ルナは病院でストルバイト結晶を指摘されて以来、私が勉強しながら作った手作食を食べているのですが、そんな手間のかかるお世話をしているうちに、もう1人増えても大丈夫なのではと思い始めたのです。

それと自分の年齢に関する考え方も変化してきました。以前に想像していた年齢に実際になってみると、まだ15年や20年は大丈夫だなと思えるようになったのです。

 

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もしかしたら、3人目も迎えられるかも――
その思いを決定的にしたのは、ルナの偽妊娠でした。
「ルナは母性が強い!」
「ルナの為にも、もう1人迎えた方が良いのでは?」
そう思ったのです。

それからの私は「3人目を家族に迎える!!」と心に決めて、その気持ちを実際に口にし始めました。旦那の前でも、実家の両親の前でも。
「もう1人迎えるよ!」
「もう1人迎えるよ!」
って――

これは家族を洗脳していって、その気にさせるためだったのですが、今にして思うと、自分自身の気持ちを整理するためでもあったように感じます。

旦那は当初「本気で言ってるの?」って聞き返してきていました。
私の答えはもちろん「本気だよ!」と。

こんな風に思い続けて、数か月――
そうしているうちに、旦那も話に乗ってくるようになってきました。
テレビ観ていてワンコが出たら、「この子も良いな」と言い始めたのです。
段々それは具体的になって、「鼻が長いのが良い」などと夫婦で話し合うようになっていきました。

 

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この頃になると、私に感化されてか、旦那は仕事先でも犬の話をし始めたそうです。
「うちの母ちゃんもう1人増やすって言ってる!」
そんな風に仕事仲間に話をすると、「2人も3人も一緒だよ!」なんて言われて来たりして。やがて旦那は仕事先以外でも、あちこちで犬の話をするようになっていきました。

もうここまで来たら、飼うのが決まったようなものです。

まずは、ルナの産まれたブリーダーさんの犬舎に、近々ダックスが産まれる予定がないかと問い合わせをしてみました。するとなんと、丁度数日後に出産があるとのこと。

実は旦那は、ルナを迎える時までは「生き物は、お金で買うもんじゃ無い!」と言って頑なだったのですが、ご縁があってルナをブリーダーさんから迎えてからは、大らかな気持ちに変わっていました。良い出会いがあったのならば、ブリーターでも、ペットショップでも同じじゃないかと――
(1人目のテンテンは、旦那のお兄さん宅の、ご近所で生まれた子をいただきました)

しばらく待っていたら、ブリーダーさんから3人が産まれたという連絡がありました。私はその内の1人にしようと想い、再度こちらからご連絡をしました。
「会わせて貰えませんか?」
しかしご返事は、残念ながらまだダメとのこと。生まれたばかりの子は感染症に罹りやすいので、2カ月くらいにならないと会えないのですね。

旦那の気持ちが熱いうちになんとかしようと思った私は、地元の別のブリーダーさんにも電話してみました。しかしその方は、もうブリーダーはやっていないのだそうです。

仕方がないので、ペットショップに見に行くことになりました。
ちょっと見に行ってみようという、軽い気持ちでした。

 

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――まずは1軒目。
そこには、私が希望するブラタンの子がいました。
実は私は、3人目を迎えることが出来たなら、ブラタンが良いなと想っていたのです。「希望通り」
と喜んだのも束の間でした。その子はとてもヤンチャな性格で、初対面のくせに私の手を噛んだりします。

この子はルナの性格には会わないなと思いました。
旦那も、そう思ったようです。

――そして2軒目。

店に入ってすぐに旦那が、「いたいた」と弾んだ声をあげました。ガリガリのダックスの仔犬が、小さいケースの中で寝ているのを見つけたのです。
その子は大人しそうで、オトボケ顔でした。

私は正直言ってその子は、ピンとはきませんでした。なぜならば、我が家のテンテンがすごくイケメンだからです(笑)

しかし旦那の方は、そのオトボケ顔がたまらないようでした。
一目惚れというやつです。

そうしている内に、ショップの方がやってきて「抱いてみますか」と声を掛けてくれました。

さて、抱き上げたその子の感触はというと――
小さくて痩せていたので、ゴツゴツしていました。

私はその子を撫でているうちに、旦那も気に入っていることだし、この子も良いなと思い始めました。しかし簡単に『この子迎える』とは言えませんでした。
それはそうですよね。生き物ですし、これから家族になるんだし。
『うちに来て幸せになれるかな?』
という気持ちの方が大きかったです。

それからしたことは、とても大切なこと――
テンテン、ルナとの相性の確認です。
こんなこともあろうかと、テンテン、ルナは連れて行っていました。

幸い2人ともその子を拒絶しませんでした。テンテンは興味があるようで、鼻先でツンツンしています。
「よしよし、相性は問題なし!」

 

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しかし、ここまで来ても、まだ私は迷っていました。
他にも色々考えてしまうのです。

――やっぱり、保護犬を迎えてあげた方が良いんじゃないかな?
――ペットショップには良からぬ噂もあるしな。

ネットの記事を見ると、まるでペットショップから迎えることがいけない事のように書かれている記事が沢山ありますよね。そんな色々な情報が頭の中を駆け巡りました。
でも、別の考え方もありますよね。

――ペットショップから救ってくれた! というような。

悩みに悩み、迷いに迷う、私――

私は、一晩考えて、また明日こようと思いました。
「一旦家に帰ろうか」
そういう私に、旦那が意外なことを言いました。
「それはないだろう!」って――

いざとなって迷う私の背中を、旦那が押したのです。

 

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それで私も決心が付きました。

『ガリガリなこの子を、家族に迎えよう』
『うちに連れて帰って、太ってもらおう』
『旦那も気に入っているし、きっと可愛がってくれる!』
『うちの子になろうね』
と――

私の気持ちを伝えると、旦那も同意してくれました。
店員さんに「今日連れて帰れますか?」と訊くともちろん大丈夫で、受け渡しの前にシャンプーをして下さるとのこと。

私たちはその待ち時間の間に、テンテンとルナを近くの実家に預けに行きました。
実家のオババとオジジも、テンテンとルナをとても可愛がってくれています。
(でも、新しい子を迎えることはまだ秘密です。驚かせようと思って)

それからホームセンターに寄って、取り敢えずの首輪やマナーウェアを購入。

約束の時間に迎えに行くと、シャンプーが終わったその子が待っていました。
契約書類にサインをして、その瞬間にもううちの子です。

「お家に帰るよ!」
そう声を掛けて、ダッコしたまま車の後部座席に乗り、テンテンとルナの待つ実家へ向かいました。

 

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オババもオジジもビックリでした。
だけど何ヶ月も「もう1人迎えるよ!」と言い続けていたので、受け入れ体制は出来てます。

こうして、ショップに見に行くだけのつもりが、我が家に家族が増えたのでした。

その子に名前が付いたのは翌日です。

我が家の先住犬はテンテン(天天)とルナ(月姫)。その子を迎えた日の月が満月だったこともあって、私はそれに因んだ名前にしたいと思いました。
しかし沢山候補を出したものの、ことごとく旦那が却下。
結局旦那の鶴の一声で、マロンという名前になりました。

えっ、何でマロンかって?
うーん、旦那は栗が好きという訳でもないしなぁ……
――秋だったから? かなぁ~

 

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マロンはうちに来た日だけはビビっていたものの、1日ですっかり慣れてくれました。
旦那は「大人しいかと思っていたら、眠かっただけか」と笑っていました。

それからすぐに、テンテンとルナがマロンの受け入れ態勢になり、ルナによる教育的指導が始まりました。

面白いことにマロンを迎えてから、我が家の周辺のペットショップでは、ぱったりダックスを見かけることが無くなりました。

私はあの日、ダックスのパピーと会えなかったことも、2軒目のブリーダーさんがもうやっていなかったことも、それですぐにペットショップに行ったことも、マロンに呼ばれたからなんだと、今は想ってます。

私達が選んで居るのでは無く、私達が選ばれてるんだと!
マロンが私を家族に選んだんだ。
テンテンもルナも、私達を選んで必然で家族になったんだと。

下はうちに来てからのマロンの写真です。

自宅に着いて、初めての写真

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初めての朝御飯

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ガリガリで小さい

動きが激しい
1人遊びが上手

f:id:masami_takasu:20210607141225j:plainオシメはこの時SSS

初めての雪

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初めてのテンルマパーク

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今はなきたまこ

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手術前に家で撮りました

これは1歳の誕生日

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これは2歳の誕生日

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最近のお散歩

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直ぐにリードが1本の縄になっちゃう

そして最近のマロン

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最初は本当にガリガリだし、小さかったマロン。太る様に御飯も多めにしました。
でもルナも昔はガリガリで小さかったから、それほど心配はしませんでした。

ルナはマロンが来てから、凄く変わったように思います。
テンテンとはしないバトルするし、自分を表現、主張する様になりました。
表情も豊かになりました。

最近マロンは、オシメSS卒業して、少し大きいけどSです。
オシメ卒業はいつ?


――マロンへ――
家の子になって幸せですか?

アニマルコミュニケーション
お願いして聞きたい事
一杯あるよ~

 先住犬のテンテンとルナがうちにくるまで

テンテンがうちにくるまで

家族の反対を押し切って、犬を飼った方は多いはず。
反対する理由は様々でしょうが、”反対”は犬への”強い思い”でもあります。
ハードルを越えた先で、反対していたはずの家族が、
誰よりもその子が好きになったりして……

ルナがうちにくるまで

多頭飼いの2匹目を迎える時のお話です。
2匹目には1匹目とは違う葛藤や迷いがあり、決断が必要ですね。
5ヶ月半で1.9キロ――
ガリガリだったルナは、こうやってうちにきました。

 

――マロンがうちにくるまで|おしまい――

うちの子がうちにくるまで|No.63
犬の名前:マロン
犬種:ミニチュア・ダックスフント
飼主:テンルナマロンお母さん
 
うちの子がうちにくるまで、とは
愛犬を家に迎えるまでの葛藤を、飼い主自身が、自分の言葉で綴ったエッセイです。
こんな効果もあります:愛犬、愛猫を今すぐ100倍可愛くできる、最も簡単な方法
 
犬や猫と暮らすあなたへ

『うちで飼えるかな?』
『きちんと面倒を見られるかな?』

犬や猫を、”はじめて”飼う時、ほとんどの方はこう思ったことでしょう。
平均年齢でいえば、15年も生きる小さな命を預かるのだから当然ですね。
我々はそこで大きな決心をし、葛藤を乗り越えたからこそ、今、犬や猫と暮らしています。

どうかその思いを、忘れないでください。
その時の思いがあれば、我々はどんな時でも犬や猫と暮らしていけます。

【飼えるかなより

――うちの子がうちにくるまで・次話――

ポピーがうちにくるまで
先代犬のちんねん、きなこが立て続けに亡くなり、
一人残されたチョンキーは寂しげでした。
私は保護犬を迎えようと探し始め、やがて一匹のミスカラーの子を見つけました。
「うちの子にならないかい?」
その子に遺伝性疾患があるのは覚悟の上でした。

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――うちの子がうちにくるまで・前話――

りゅうがうちにくるまで

あれはもう17年も前のこと。
一人っ子だった息子が『犬を飼いたい』と言い出しました。
しかし主人は犬を飼うことには慎重です。
家族で出かけたペットショップの帰り道、息子は
「僕も兄弟が欲しい! 僕に兄弟をください! 」
と訴えて泣きました。

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――うちの子がうちにくるまで、第1話です――

あんこがうちにくるまで

昔からいつかはワンを飼いたいと、ずっと夢見ていたんです。
でも、夢と現実の差はでっかいですよね。結局はずっと、実現できずじまい。
――そんな夢を叶えた飼い主さんのお話。
犬との出会いは運命に似ています。

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ごめんね、はな

愛犬はなを迎えたのは、15年も前のこと。
小さな幼犬だったはなは、やがて老犬になり次々と病気を抱えました。
1つ1つ困難を乗り越えてくれたはな。
しかし、とうとう介護の時がやってきます。
一生の締めくくりのその時期、私たちはある選択をしました。

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