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【まとめ】チョコラッの闘病記 ⑭ ~薬の処方は教科書通りにはいかない~【非再生性免疫介在性貧血】

【関連コンテンツ】

非再生性免疫介在性貧血:
2年生存を目指して(1/3)73話~78話
非再生性免疫介在性貧血 闘病記

Review
カテゴリー:闘病記
作者:らぶプー

『非再生性免疫介在性貧血』を発症した、チョコラッの闘病記です。
本シリーズは、病気の発症後1年半後から始まり、2年までを記した全19話。
本記事は本章73話~78話のまとめ読みです。

――概要――
愛犬チョコラッ免疫系疾患の難病とされる『非再生性免疫介在性貧血』です。
1年生存率は5割。その1年を超えて、2年目を目指す段階になりました。

1年を過ぎた頃、採れる選択肢がほぼ無い危機的な状況を脱したのは、医師の機転で免疫抑制剤の使用を止めるという判断をしたからでした。それは医学書には書かれていない常識外の処置です。

しかし、無謀な賭けではありませんでした。過去の論文に報告された症例の中に、似たような事例が2つあったからです。

危機を脱したチョコラッの症状は安定し、貧血の症状が治まっていきます。
しかしながら、『非再生性免疫介在性貧血』は完治したわけでも、寛解したわけでもありません。免疫疾患を抱えたままで、なぜか貧血症状が治まるという不思議な状態にあるのです。

本章は一安心しながらも、一喜一憂が続く飼い主の心を描いています。

【目次】

 4月22日 ~ 6月16日

73話(1/19)| 4月22日|チョコラッの・・シミ?発見

今日から新章です。生存2年を目指して!
「これは何だ!?」
チョコラッの体に黒いシミを発見。
痒みもなさそう。毛も抜けないけど――
病院に連れて行くべきなのか?
大病を抱えていると、一々、気になることばかり。
そして淡々とした日々も、また闘病

74話(2/19)| 4月29日|チョコラッ消化不良

体調に気になることがあって、急遽病院へ。
体に新しいシミが増えたし、おりもの増えたし、嘔吐も2回。
健康なら様子見だろうけど、
大病を抱えると、どれも気になることばかり。
飼い主はつらいね。
そして、いつもよりも詳しい検査を。
結果は?――

75話(3/19)| 5月10日|駅までお迎えの2ワン

今日から、記事の構成が変わりました。
チョコラッは幾つも病気を抱えているので、何かを行うと、副作用同士がぶつかりがちです。
休ませようとすると、リハビリができないとか……
大病を抱えると、どれも気になることばかり。
飼い主はつらいね。
そして、いつもよりも詳しい検査を。
結果は?――

● 

76話(4/19)| 5月17日|チョコラッ血液検査やや改善

血液検査の結果、PCV(血球容量)がかなり上がってきました。
まだ貧血には変わりありませんが、嬉しいです。
他の数値も改善し、免疫抑制もしっかりとかかっていました。
しかし――
改善してきた理由は釈然とせず。
医師の経験に頼った方法です。

77話(5/19)| 5月27日|チョコラッ調子良さそう

幸い闘病記に特筆することがないくらい、状態が落ち着いています。
チョコラッの場合、貧血のバロメーターは、
①薬を飲むのを渋るかどうか?
②オモチャ遊びをするかどうか?
このまま、平穏な時が続きますように。

78話(6/19)| 6月16日|血液検査、貧血の状態は?

血液検査の結果、貧血は改善傾向であることが数値で確認できました。
――しかしその成果が得られたのは、普通とは違う手法を採ったから。
薬の処方は教科書通りにはいかないのだなと実感。
生命は不思議。
何れにしても結果オーライで、獣医師には感謝です。

本章の予告です

第6章_予告カード

この闘病記の経過

非再生性免疫介在性貧血 闘病記 

病気の発覚から病名が分かるまで
2016年10月25日~11月2日

本当の確定診断まで
2016年11月5日~11月24日

先の見えない、はじめの半年
2016年12月14日~2017年4月23日

1年生存率5割って
2016年5月6日~2017年10月14日

1年は過ぎたけれど
2017年10月20日~2018年4月20日

▶2年生存を目指して (本章)
2018年4月22日~2018年10月31日

ついに3年目に突入 
2018年4月22日~2018年10月31日

――次のまとめ読み⑮に続きます――

作:らぶプー
 ▶らぶプー:他の作品一覧
解説:高栖匡躬 

――次回のまとめよみ――

不安を抱えながらも、諸数値は悪いなりに安定をしてきました。

劇的な悪化もない中、闘病記には不安を語りながらも日常のエピソードが増えていきます。
そのチョコラッは7月7日に誕生日を迎えて、老犬アルバムを更新しました。

――前回のまとめよみ――

カビ感染、下痢、嘔吐、腹水と、次々に起きる変調――
粘り強く対応するしかない。
難病には参考になる道標がないから。
主治医も色々な文献を勉強してくれる。
だけど、アトピカの断薬は驚いた。
だって、少し前まで一番効いていた薬だから。

自己免疫不全関連記事

自己免疫不全は自己免疫疾患とも呼ばれ、非再生性免疫介在性貧血の原因になっているものです。下記はその関連記事です。
【自己免疫不全】(全3話)

2015年のある日、我が家の愛犬ピーチーを病魔が襲いました。
最初は夏バテかなと思い、次に熱中症を疑いました。
かかりつけの獣医師も、熱中症との診たてでその治療を。

しかしピーチーの状態は悪化の一途。
ただならぬ状態に、未明の救命救急に飛び込み、そこで発覚したのが重度の肝炎でした。
結局後になって、それが自己免疫不全が引き起こしたと分かるのですが、まさか免疫の暴走が劇症肝炎を引き起こすなど、想像もしていませんでした。

【劇症肝炎】【自己免疫不全】(全18話)

愛犬ピーチーは2014年8月16日の早朝6時、救命救急に駆け込みました。
40度を越える高熱。ぐったりとして動けない。
ただごとではないと思いました。

振り返ると、異常を感じたのはその6日前
突然の体の震えと、食欲不振
恐らくそれが前兆だったのでしょう。
ここから、命を賭けた闘病が始まったのでした。

【ステロイド】【減薬】(全3話)

ステロイド剤は一般的な薬であるにも関わらず、必要以上に嫌われているように感じます。その原因として、適切な使用方法が行われておらず、そのために無用の副作用を被る場合が多いのだと想像できます。

実際に飼い主さんたちが書いた体験談(闘病記)を読むと、動物医療の専門家である獣医師でさえ、ステロイド剤の功罪を良く知らないで使っている場合が多いように思えるのです。

 おすすめのまとめ読みです

ピーチーの闘病記|看取り後

小さな小さなダンボールでうちに来たピーチーは、
少し大きな桐の箱でうちを出て行きました。
笑って見送ったものの、いなくなると何かが足りません。
ペットロスは誰にでもやってくるのですね。
そして今――
寂しいけれども、悲しくはありません。

 

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