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【まとめ】癲癇発作の間隔は、開いたり縮まったり【ろくすけの闘病記③】

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ろくすけの闘病記:
癲癇(てんかん)+腎不全|
17話~26話
ろくすけの闘病記

Review
カテゴリー:闘病記
作者:きづあすか

本話『ろくすけの闘病記』は、突如『癲癇(てんかん)』を発症した、老犬ろくすけと飼い主である母ちゃんの闘病をエッセイとして綴ったものです。

第3章は、癲癇に加えて腎不全が発覚したろくすけとの、闘病が描かれます。
癲癇の大発作の間隔が広がれば喜び、縮まれば落胆するかあちゃん。
愛犬の闘病で、状況が悪くなった時の飼い主の落胆は相当なものです。経験をされた方ならばおわかりでしょう。しかし落胆の都度、その逆境をなにくそと(笑い飛ばして)跳ね返していくかあちゃん。

本作は闘病記なのに、読むとかあちゃんを応援するのではなく、こちらが励まされてしまうのです。愛犬が癲癇と腎不全でない飼い主さんの心にも、きっとその”なにくそ”の精神は届くのではないでしょうか?

――概要――
犬の癲癇(てんかん)は、およそ100匹に1匹が発症するようです。1%を多いと見るか少ないと見るかは、考え方次第でしょう。
この病気は一度発症すると、多くの場合その発作を繰り返すようになります。
一説では、癲癇の発作は時間的なサイクルがあり、10年以上のサイクルを持つ個体ならば、一生に一度も発症しなかったり、一生に一度だけということもあるのだとか。

わが愛犬のピーチーも癲癇を発症した一人(一匹)なのですが、この病気の特徴は、その発作の激しさにあると言ってよいでしょう。作者の、きづあすかさんも作中でこう語っています。

『あの病態は、飼い主の心を乱します』

そう、癲癇の発作(大発作)は見ているだけつらいのです。
本闘病記は、その癲癇との闘い(もしかしたら、つき合い)を、独自の視点で、ときに可笑しくひょうひょうと書かれていることが最大の美点です。恐らく、同じ病気と対峙する飼い主さんたちに、希望をあたえるように綴られています。

愛犬でこの病気を体験した身で言うならば、「ありがとう」と感謝したくなるような闘病記です。もしかするとエッセイと言った方が相応しいかもすれません。

できれば、うちの子の闘病のときに読みたかった……

【目次】

 8月20日 ~ 4月14日

17話・3章(1/10)|8月20日|前回のてんかん発作から5か月経過

―今日から3章です―
ろくすけは癲癇発作は5か月出ていない。
「もしかすると、本当に治ってしまった?」
いやいや、油断は大敵だ。だって、チックの症状は毎日起きている。
しかし、ろくすけよ――
立たなくなった後ろ足、なんとか復活しないだろうか。

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18話・3章(2/10)|8月28日|通院の日、2ヵ月ぶりの血液検査結果は

ろくすけが血液検査を受けた。
最近の体調には変わりはないし、何の不安もしていなかったのだが……
――数値は悪化していた。
なぜ?なぜ? 何が悪かった?
少し様子を見て、改善しなければ点滴が選択肢とのこと。
て・ん・て・き・・
これは大変だ。

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19話・3章(3/10)|9月2日|とうとう・・てんかん発作再発

前回の発作から6ヶ月――
になろうとしたところで、とうとう再発してしまった。
連絡をもらい、家に帰ったときにはもうおさまっていたのだが。
高齢犬の発作は、その後のダメージも大きいなあ。
でも悲観している場合じゃない。
冷静に、冷静に・・・

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20話・3章(4/10)|9月16日|水素水って犬にも効果あるだろうか?

癲癇に加えて、腎不全を抱えてしまったろくすけ。
幸いにも食欲はまだ十分だ。
毎日のご飯の上には、これまでに母ちゃんが選び抜いたサプリがトッピングされている。
なかなか良いサプリに巡り合えない中で、今回は”食べる水素”というのを、しばらく試してみた。

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21話・3章(5/10)|9月20日|今度はケガで病院へGO

このところ穏やかに過ぎしていた、ろくすけなのだが。
ふと気づけば、おむつに血のようなものが。
「どうしたっ、一体どこから?!」
しかしろくすけは、体を触られるのが大嫌い。
やっと出血の場所を突き止められたのは、1日たってからだった――

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22話・3章(6/10)|10月23日|再び血液検査 腎不全の進行は?

ろくすけにとって地獄の通院日。
最近ナックリングし始めたので、先生に車いすを買おうかと相談。
同意を得た。――とうことで、購入決定だ。
血液検査の結果は少しだけど、いずれも改善
何が良かったのか?
考えてみると、”アレ”しか思いつかないぞ――

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23話・3章(7/10)|12月7日|今年最後の血液検査

今回は、新車ろくすけ号での初通院だ。
車椅子だと、ろくすけも4本の足でスイスイ歩けるし、他のワンコとも触れ合える。
飼い主だって楽だし、本当にこれはオススメだ。
血液検査の結果も良かったよ。
何が良かったのかな?
やっぱり、”アレ”かな?――

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24話・3章(8/10)|2月10日|久しぶりに痙攣発作を目の当たり

5ヶ月以上無かった、てんかんの痙攣発作が起きてしまった。
発作のない6ヶ月の記録更新を期待していたのに――
がっかりして、肩が落ちた。
そうなんだ。この病気は期待をしてはいけない。
分かっていたんだけどね。
期待してしまうよ。飼い主は。

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25話・3章(9/10)|3月8日|3か月ぶりの血液検査

前回の発作以降、ガタガタ・ブルブルが落ち着くのを待っていたら、いつもの検査が1カ月遅れになってしまった。
ろくすけは病院嫌いだけど、この日は絶好調で、歩く歩く!
もう少し暖かくなったら、新しい靴で散歩しようね。
で、検査の結果はと――

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26話・3章(10/10)|4月14日|発作ふたたび、2ヵ月ぶり

本章の最終話です。
2ヵ月ぶりの発作。残念、これまでの5か月周期を大幅に短縮。
飼い主は対処に慣れて来たけれど、これからどうなるろくすけ?
いつ何が起きてもしょうがない年頃なれど、やっぱりまだまだ傍に居てほしい我が家の宝物。

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――次のまとめ読み④に続きます――

作:きづあすか
コメント:高栖匡躬 
 ▶きづあすか:作品一覧
   

――次回のまとめよみ――

ろくすけの闘病記|4章まとめ(最終章)

この闘病記を読んだ時には、主人公のろくすけ君は既にお空にいました。
我が家のピーチーも、お空組でした。
「お空の暮らしには慣れたかい?」
いなくなった我が子に、やさしく語り掛ける作者の言葉が心に染みました。
みんな元気にしているかい?

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――前回のまとめよみ――

ろくすけの闘病記|2章まとめ

癲癇(てんかん)の発作は、しばらくおさまったと思うとまたやってくる。
最初の頃ほどの衝撃はないけれど、この病気は飼い主の心を揺さぶる。
そして、癲癇に加えて腎不全を発症。
私よ 平常心・平常心・・・

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――最初のまとめよみ――

犬の癲癇(てんかん)は、100匹に1匹が発症するのだとか。
発作が激しいので、初めてそれをみた飼い主は例外なく慌てます。
この闘病記は、病気になったろくすけと、どんと来いとふんばるかあちゃんのお話です。

 

 

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