犬を飼うということ

Withdog 犬と飼い主の絆について

【犬の十戒・原文と解釈】育てた犬を託す10の願い ~実はブリーダーの心情だった~

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文|高栖匡躬
原典に感じる違和感の正体 実はブリーダーの心の声
 
前話|犬の十戒・考察 では、日本で広く知られている『犬と私の10の約束』について主に触れました。こちらを『犬の十戒』と思っていらっしゃった方は、かなり多いのではないでしょうか? 実を言うと、以前は筆者もその一人でした。

さて、今回はその原典である、『犬の十戒』のお話をしましょう。

『犬の十戒』は素朴で、荒削りで、回りくどい言い回しが特徴です。
そこから主旨を損なわないように、作品として洗練させたものが『犬と私の10の約束』と言っても良いでしょう。

しかしその変化の段階で、原典にあった幾つかの要素が失われています。
『犬と私の10の約束』がお好きな方こそ、一度その原典の『犬の十戒』に触れてみると良いと思うのです。

【目次】

  • 原典に感じる違和感の正体 実はブリーダーの心の声
  • 犬の十戒の原典(英文も添えて)
    •  好みが分かれる「犬の十戒」、アンチ派もいる
    •  実は犬を送り出す、ブリーダーの心情だった
    •  これまで『犬の十戒』に違和感を感じていた方へ
    • なんと日本歌謡にも同じ思いが綴られている
    •  達者でナ
    • 『虹の橋』についてはこちらを――
    •  ペットとの別れについて
      • 寂しさは上手くつきあえるもの。思ったほど悪くないもの
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【犬の十戒・考察】知られているのは、犬と私の10の約束 ~意外に知られていない原典~

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文|高栖匡躬
意外に知られていない原典 広く知られるのは「犬と私の10の約束」

皆さんは『犬の十戒』をご存知でしょうか?
元々は英文で書かれた詩で、犬と飼い主の関係について、犬の方から語りかけるものです。10年ほど前に日本で紹介され、多くの愛犬家の心をつかみました。

今日はこの、『犬の十戒』について考えてみたいと思います。
あらかじめ言っておくと本記事は、ただ原典をご紹介するものではありません。またその解釈を云々しようとするものでもありません。この作品が多くの人の支持を得て、拡散していく背景を、改めて考えてみたいというのが趣旨です。

原典を探っていて気が付いたのですが、『犬の十戒』は良く知られている、”犬と飼い主の間の約束” という印象よりも、ずっと奥深いものであるように思います。

恐らく、この記事を読まれる事で、既に『犬の十戒』が好きであった方も、本記事から新たな気付きや、感動を得られるのではないかと期待しています。

【目次】

  • 意外に知られていない原典 広く知られるのは「犬と私の10の約束」
  • 犬と私の10の約束について
    •  川口晴氏版の10の約束
    •  サイトウアカリ版の10の約束
    •  沢山のバリエーションがある『我が家の10の約束』
    •  原典の『犬の十戒』と『10の約束』は微妙に違っている
    • 『虹の橋』についてはこちらを――
    •  ペットとの別れについて
      • 悲しみと悩みは別々のもの
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【非再生性免疫介在性貧血】3月29日 ガンマガードの即効性は? ~はじめの半年(9/16)~【闘病記】

チョコラッの闘病記 第3章(9/16)
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撮影&文|らぶプー(本記事は2017年に執筆されたものです)
 
この闘病記は

本記事は長期連載の1部。そしてチョコラッは3年目(2019年6月)を迎えて生存中です。
難病であっても希望を持ち続けたいと願う、飼い主の思いで書かれた闘病記です。
初回記事はこちらです。チョコラッの闘病記 1話

こんな方へ:
ペットに貧血の症状が現れ改善しない|非再生性免疫介在性貧血と診断された|治る見込みは?|治療法は?|どんな闘病になるのか心配|免疫系疾患の難しさを実感している|経験者の体験談が聞きたい

 3月29日 入院しました - 苦しい判断も

チョコラッ、昨日入院しました。
扉の写真は、パパがお見舞いに買ってきてくれたお花(入院直前)です、

ある意味、この入院は予想通りでもあります。

歯茎が素人目にも白くて、これはヤバイ数値になっているなと思ってました。
一歩たりとも歩きたがらない、呼吸が速い、ゴハン完食するけど、ゆっくりしか食べられない。

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【虹の橋・考察 】原文から意味を読み解く ~有名な詩なのに誤解が多い~

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文|高栖匡躬
犬や猫が天国の前に行くところ 飼い主を待っているところ

この記事は、有名な『虹の橋』の詩を考察するものです。
その詩に込められた意味について、原文を読み解いて解説してみようと思います。

『虹の橋』は愛犬、愛猫を失った多くの飼い主たちの、心の支えになっていることで、知られてます。しかしながら『虹の橋』 は、間違った使い方をされるケースが頻繁にあります。恐らくそれは、『虹の橋の詩』を読まないで、伝聞によってなんとなく理解した方が多いためなのでしょう。

『虹の橋』 はその詩を読み意味を理解することで、もっと味わいのあるものになります。今回の記事は『虹の橋』が好きな方が、もっと好きになるように。また『虹の橋』を誤解されていた方が理解を深める、良いきっかけになるように、解説を加えて書いて行きます。

 
この記事はこんな方に
言葉は知っているけれど、深く意味を考えてみたことはなかった|原文(英語の詩)があることを知らなかった|ペットが亡くなったとき、虹の橋を渡るのは間違い?|虹の橋の適切な使い方は?|虹の橋に違和感を感じるが、それは自分がおかしいのか?

 

【目次】

  • 犬や猫が天国の前に行くところ 飼い主を待っているところ
  • 虹の橋の原文(原文)を読んでみよう
    •  虹の橋の日本語翻のご紹介
    •  虹の橋でよくある誤解
    •  ペットを亡くした方を励ます時は、気を付けて!
    •  虹の橋には2話と3話もあるけれど
    •  もう少し意味を深読みをしてみると
    •  犬や猫は天国に行ってもいいの?
    •  犬の十戒を考察してみる
    •  ペットの介護と別れ
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【Q&A|読者の悩み】痴呆による遠吠え ~体験談、アドバイス、皆で語り合おう~

愛犬が痴呆による遠吠えをするようになった
愛犬が痴呆による遠吠えをするようになった

撮影&文|樫村 慧
 
こんな方に
愛犬が高齢|痴呆の症状が現れている|遠吠えをするようになった|近所に迷惑なので対応に苦慮している|ずっと付き添うのは無理|経験者の意見を聞きたい
 

今回の質問 ~痴呆による遠吠え~

■痴呆による(と思われる)遠吠え
■数日前から、昼夜の感覚がなくなった模様
■安定剤は身体が弱る恐れがあると主治医に言われましたが、使用した経験のある方いますか?
※ご経験者の方、どうかアドバイスをお願いします。
※下部に、Twitterへのリンクがあります。
※この記事は、Twitterへの書き込みをまとめたものです。
※記事は随時更新されます。

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【免疫抑制剤・体験談】やっと見えてきた光明 ~注目はシクロスポリン濃度~【闘病記】

免疫抑制剤n

撮影&文|高栖匡躬 
自己免疫不全と免疫抑制(3/3)|なかなか上がらないシクロスポリン濃度

前回記事では、1日1錠まで減っていたステロイド剤『プレドニゾロン』を、1日4錠に戻したことと、免疫抑制剤『アトピカ』を、1日100mgから200mgに増量したところまでを書きました。

今回はその続きと、ピーチーの経過について書きます。

 

こんな方に
愛犬が免疫系疾患または自己免疫不全|ステロイド剤の副作用が気になる|ステロイド剤を減薬(断薬)したい|免疫抑制剤と聞くと、きつい薬のイメージがある|メリットは?|副作用は?|経験者の話を聞きたい

 

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【腫瘤/凍結手術】治療の経過と、術式への所感 ~手軽な術式ではあります~ 【無麻酔がメリット】

ここは『ハナちゃんの動物病院』(犬版)です。

今日は、以前に掲載した、ハナの腫瘤(しゅりゅう)の凍結手術の続報ですよ。

無麻酔で手術できるのは、凍結手術のメリットですけれど、ママは物足りないっていって、機材の導入はしませんでした。

さて、あれからしばらくたって、ハナの傷跡はどうなったでしょうか?

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撮影&文|ハナちゃんママ

 凍結手術の結果(経過)報告

しばらく前にハナに行なった、凍結手術の結果をお知らせします。

この手術は、凍結療法ペンを使って、小さなイボや腫瘤を治療する術式です。

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【非再生性免疫介在性貧血】3月23日 ステロイド(プレドニン)の副作用 ~はじめの半年(8/16)~【闘病記】

チョコラッの闘病記 第3章(8/16)
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撮影&文|らぶプー(本記事は2017年に執筆されたものです)
 
この闘病記は

本記事は長期連載の1部。そしてチョコラッは3年目(2019年6月)を迎えて生存中です。
難病であっても希望を持ち続けたいと願う、飼い主の思いで書かれた闘病記です。
初回記事はこちらです。チョコラッの闘病記 1話

こんな方へ:
ペットに貧血の症状が現れ改善しない|非再生性免疫介在性貧血と診断された|治る見込みは?|治療法は?|どんな闘病になるのか心配|免疫系疾患の難しさを実感している|経験者の体験談が聞きたい

 3月23日 PCV(血球容積)が5%もダウン

昨日、チョコラッの血液検査に行きました。
結果は良くないです。

PCV(血球容積)25.6%
※通常の値は37〜
前回が30.2ですから、たった5日で5%も落ちてしまいました。
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【免疫抑制剤・体験談】一筋縄ではいかない薬の切替 ~離脱症状との闘い~【闘病記】

免疫抑制剤

撮影&文|高栖匡躬 
自己免疫不全と免疫抑制(2/3)|ステロイドの離脱症状

前回の記事では、1回目の血液検査で、愛犬ピーチのシクロスポリン濃度が、100ng/mlの段階(基準値100~600に対して)だったところまでを書きました。

今回は、ステロイド剤から免疫抑制剤に切り替わる過程を、ピーチーを具体的な例としてご紹介したいと思います。

 

こんな方に
愛犬が免疫系疾患または自己免疫不全|ステロイド剤の副作用が気になる|ステロイド剤を減薬(断薬)したい|免疫抑制剤と聞くと、きつい薬のイメージがある|メリットは?|副作用は?|経験者の話を聞きたい

 

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【殺処分の寸前で】猫多頭飼いの中に迎えた犬 ~レイちゃんがうちにくるまで~【無責任な素人繁殖の結果】

うちの子がうちにくるまで|No.24うちの子がうちにくるまで

撮影&文|ゆきねー
  
今日のお話は

猫の多頭飼いをする、あるお宅でのお話です。
そこにはじめて迎え入れた犬が、レイちゃんでした。
素人繁殖で生まれた子。保健所に持ち込まれる寸前でのことでした。
トレーニングされていなかったレイちゃんは、吠えまくり。噛みつきまくりました。
レイちゃんは家族に溶け込めるのでしょうか?

こんな方へ:
ミニチュアシュナウザーってどんな犬?|犬を飼ったことがない|猫の多頭飼いの中に、犬は入れるのか?|経験者の体験談を聞きたい

 猫好きの我が家が犬を迎える

レイちゃんは我が家で初めて迎えた犬です。

それまで我が家にはラグドールや雑種の猫がいましたが、犬を飼う予定はありませんでした。

なぜその予定のなかった犬を迎えたのか?
元々動物好きというのもあるのですが、ある日、どうしてもそうせざるを得ない場面に遭遇してしまったからなのです。

 

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【非再生性免疫介在性貧血】3月19日 プレドニン減薬、貧血再発 ~はじめの半年(7/16)~【闘病記】

チョコラッの闘病記 第3章(7/16)
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撮影&文|らぶプー(本記事は2017年に執筆されたものです)
 
この闘病記は

本記事は長期連載の1部。そしてチョコラッは3年目(2019年6月)を迎えて生存中です。
難病であっても希望を持ち続けたいと願う、飼い主の思いで書かれた闘病記です。
初回記事はこちらです。チョコラッの闘病記 1話

こんな方へ:
ペットに貧血の症状が現れ改善しない|非再生性免疫介在性貧血と診断された|治る見込みは?|治療法は?|どんな闘病になるのか心配|免疫系疾患の難しさを実感している|経験者の体験談が聞きたい

 3月19日 また貧血値が低値に(HCT値)

昨日18日は、3週間振りのチョコラッの血液検査。

結果から言って、また貧血値が低値に。
貧血再発です。

再発と言うより、減薬失敗なのかな(´;ω;`)

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【免疫抑制剤・体験談】ステロイド剤減薬の先にあるもの ~犬の自己免疫不全~【闘病記】

免疫抑制剤

撮影&文|高栖匡躬 
自己免疫不全と免疫抑制(1/3)|はじめての免疫抑制剤
前シリーズ記事(誤解の多いステロイド剤)では、自己免疫不全への対処として、免疫抑制のためのステロイド剤の投与と、その減薬について書きました。恐らくは多くの飼い主さんが、悩みながら、手探りでやっていることで、我が家もそうでした。
今回からは、ステロイド剤の次の段階で用いられる、免疫抑制剤について書いていこうと思います。
 
こんな方に
愛犬が免疫系疾患または自己免疫不全|ステロイド剤の副作用が気になる|ステロイド剤を減薬(断薬)したい|免疫抑制剤と聞くと、きつい薬のイメージがある|メリットは?|副作用は?|経験者の話を聞きたい

 はじめに - ステロイド剤から免疫抑制剤へ

我が家の愛犬ピーチーの病気を経験して実感したことがあります。
それは、自己免疫不全の犬は思った以上に沢山おり、恐らくその子たちには、ピーチーと同じようなシチュエーションが、容易に起こりうるということです。

今回からの3回の記事では、多くの方の参考になるように、ピーチーの治療経緯と実例を少し細かく書いておこうと思います。

尚、本記事からお読みになる方もいらっしゃるかもしれませんので、前シリーズの記事と一部重複する内容があります。ご容赦ください。

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