看取り
ピーチーの闘病記:別れとペットロス 撮影&文|高栖 匡躬 当時を振り返り ここからは、3回に渡って、ピーチーが旅立った後のブログを掲載したいと思います。 ピーチーが去った後の感覚は、よく言われているような喪失感とは、少し違ったように思いました。…
この日―― ピーチーは旅立ちました。 今でも思うのです。 ピーチーは、うちに来るために、生まれてきた子だったのだと。 何にも知らない子犬。 両手に少し余るくらいの、アイパンチの小さな女の子。 その子は、ダンボールに入って、うちにやってきました。 最…
ピーチーの闘病記:肺がん・看取り編 撮影&文|高栖 匡躬 当時を振り返り ピーチーの苦しさは、側で見ていてよくわかりました。しかし、文句も言わずにピーチーはそれに耐えていました。 いや、耐えていたのかどうかは分かりませんね。受け入れていたのは確…
ピーチーがひどくつらそうにしている昼ごろ。 安楽死の言葉が、頭をよぎります。 ついにその時か? 決断を仕掛けた時、ピーチーが勢いよく身をよじりました。 「まだ一緒にいたいんだよ、きっと」 「そうだな」 主治医の診療時間が、決断のリミットでした――
前日の夜は、部屋の中でお花見をしました。 お弁当を買ってきて、シャンパンを開けて。 最後は絶対に泣かないと、ずっと前から決めていました。 笑顔で見送ろうとも決めていました。 意識レベルが下がっていくピーチー 少し寂しい思い――
ピーチーの闘病記:肺がん・看取り編 撮影&文|高栖 匡躬 当時を振り返り この日は、これで3回目の記事更新でした。 刻一刻とピーチーの様子が変わり、それを書き留めていました。ブログの読者に伝えることも目的でしたが、それよりも自分の心の平静のため…
ピーチーは深刻な状態。 でも――、我が家にはいつも笑いがありました。 トボケタ風貌だから? ピーチーの性格? 嘆いたり、悲しんだりが、似合わない犬なのでした。 闘病も介護も、多分看取りも―― 悪いもんじゃないなあと思っていました。
ピーチーの闘病記:肺がん・看取り編 撮影&文|高栖 匡躬 当時を振り返り この段階になると、ピーチーの状態は刻々と悪くなっていきました。しかしながら、ピーチーはまだ生きようとしており、その姿に励まされる飼い主。飼い主にできることは、もはやそう…
この日の夜。恐れていたことが起きました。 ピーチーが、大好物のウニを食べなかったのです。 いつでもどんな時でも、目を輝かせたウニ。 ――とうとうその日が。 そして―― ピーチーを14年診てくれた主治医からは―― 安楽死を示唆する言葉が。
この日は、ピーチーの月誕生日。 わが家では、ピーチーが劇症肝炎から回復してから、毎月誕生日を祝っていました。 「今月も生きてくれてありがとう」と。 ピーチーは呼吸が苦しい以外は、元気な状態。 肺がカートリッジ式ならいいのにね――
この日、2度目のブログを更新しました。 刻々と状況が変わるピーチー。 ”生きている”ピーチーを、記録しなければと思っていました。 この日の午後は、ピーチーと14年間通い続けた公園に行きました。 ピーチーが大好きだった、”木の棒”を取りにいったのです…
『虹の橋』は良い詩だと思います。 沢山の飼い主さんの心を、救ったことも知っています。 しかし―― ピーチーとわが家には、どうも似合わない―― 「センチメンタル過ぎるよなあ、この子には」 そう思っていました。 うちの子は―― ピーチーは―― オトボケなので…
この日、酸素テントが届きました。 まさか、それを使う日が来るとは―― 2週間前は散歩に行って、木の棒やボールを見せたら大喜びで、飛びついていたのに―― しかし、それを嘆く暇はありません。 目の前で起きていることは、現実だから――
ピーチーの闘病記:肺がん・看取り編 撮影&文|高栖 匡躬 当時を振り返り ピーチーの状況は悪くなっていきました。今当時を思うと、ゆっくりと悪くなるのと、階段を下るように悪くなる様が、ミックスしたような感じでした。 体調の小さな浮き沈みに一喜一憂…
ピーチーの闘病記:肺がん・看取り編 撮影&文|高栖 匡躬 当時を振り返り ピーチーが次々と新しい病気を発症したのは、恐らくは自己免疫不全に原因があるであろうと既に感づいていました。 しかし自己免疫不全には、根本的な治療法はまだ発見されていません…
ピーチーの闘病記:肺がん・看取り編 撮影&文|高栖 匡躬 当時を振り返り ピーチーの最後の闘病のはじまりは、癲癇(てんかん)の発作からでした。当初は癲癇とだけ闘っていたのです。※癲癇の闘病記は、また別に記すつもりです。 ようやくそこに目途がたっ…
ピーチーの闘病記:肺がん・看取り編 撮影&文|高栖 匡躬 当時を振り返り 主治医からは、肺がんの疑いが強いとは言われましたが、確定診断をしたわけではありません。 よって完全に望みがないわけではないとは思っていました。レントゲンに写った最も大きい…
ピーチーの闘病記:肺がん・看取り編 撮影&文|高栖 匡躬 当時を振り返り 時々息が粗い―― そんな程度の変調でした。 ちょっと気分が悪そう――、ちょっとダルそう――、ちょっと熱があるかも―― これまでに何度もあった変調と較べて、取り立てて悪いわけではあり…
いつも元気一杯だったピーチー。 大病をしてから、体調に浮き沈み。 この数日も「ちょっと変」と思い、「”多分”、いつものこと」とも思っていた。 ”多分”は段々と弱々しくなり、少しだけ嫌な予感も。 「今日は病院だな」と思ったのがこの日。
介護と終末期、飼い主として実感したこと(2/2) 撮影&文|高栖 匡躬 はじめに 最期の時に想う 最期の時(終末期~臨終)は、寂しいけれども良い思い出です。思い出す度に力をもらうし、今でもまだ心が通っているんだと思わせてくれます。「今頃ピーチー、…
愛犬ピーチーの看取りの記録、前文です。 介護や看取は、我が家なりの方法を探すのが大切 ――という内容です。 その時の心の準備について書きました。 まだ介護、看取りの覚悟が必要でないという方も読んでみてください。 実はそれは、今を豊かにするたことに…
2016年3月29日に、筆者の大切な愛犬、ピーチーが天国に旅だちました。 病名は肺がんでした。今でも当時のことは、鮮明に覚えています。 幸いにもペットロスはありませんでした。 正確に言えば、大きなペットロスはなかったというべきかもしれません。 別れの…
作者からのメッセージ 愛犬の闘病に大切なことは、タイミングと選択肢です。 本話は、16話続いた『ルイの闘病記』のあとがきも兼ねています。 作者のまるさんは、自身の経験をもとに、闘病に大切なのはタイミングと選択肢だと語ります。 動物は口がきけない…
まるさんと、愛犬ルイの別れの話。 「ルイ!ルイ!」 私はルイを抱き上げ、何度も呼びかけました。 「嫌だ!」 別れの話はいつも切ないです。 しかし、闘病記で語られる別れにはどれも、飼い主が悲しみを乗り越えていく予感があります。 作者のまるさんは、…
そのまま続くと思われた闘病は、突如終わりを告げます。 まるさんの愛犬ルイは、突然に天国へ。 ――まるさんの言葉―― この日のことは今も鮮明に思い出します。 そして思い出すと涙が溢れてしまいます。 ――そして、ドッグイヤー。 良く聞き言葉です。 犬は全て…
// 闘病記について 皆さんは、愛犬家の闘病記について、どのようなイメージをお持ちでしょうか?きっと愛犬が健康なうちは、あまり気にも留めないものだと思います。我が家でもそうでした。 愛犬が病気になり、しかもそれが深刻なものと分かると、飼い主は必…
// 闘病記について 皆さんは、愛犬家の闘病記について、どのようなイメージをお持ちでしょうか?きっと愛犬が健康なうちは、あまり気にも留めないものだと思います。我が家でもそうでした。 愛犬が病気になり、しかもそれが深刻なものと分かると、飼い主は必…
血の涙はなぜ流れる? 文|高栖 匡躬 表紙|老犬アルバム No.85 マロンさん 前記事の中で、愛犬の闘病時の飼い主の心情を、介護経験者であるラフmom(樫村慧)さんが、”血の涙” と表現しました。 普段は使いなれない大げさな言葉――しかしなぜか、その強い…
血の涙という思い - 強い言葉に思えるけれど 文|高栖 匡躬 表紙|老犬アルバム No.95 バーニーさん 愛犬が重い病気にかかると、飼い主は急に不安のどん底に、突き落とされる気分になりますね。筆者もかつてはそうでした。 愛犬の闘病はほとんどの場合は、…
愛犬のピーチーがいなくなって、1年半が過ぎました。 もう1年半? まだ1年半? どちらでもあるし、どちらでもありません。 愛犬とのお別れのときには不思議なことが起きるのだと、よく人から聞かされていたのですが、まさかうちでも起きるとは思いません…